農地転用関係(農地法申請関係)
農地を転用するには許可が必要です。
農地転用とは?
農地転用とは、農地を農地でなくすこと、すなわち農地に区画形質の変更を加えて住宅用地や工場用地、道路、山林などの用地に転換することを言います。
なぜ許可が必要?
農地は、人々の生存に欠かせない食料の大切な生産基盤です。とくに、耕地面積が狭いうえに人口が多いわが国は、食料自給率も低く、優良な農地は大切に守っていく必要があります。このため、農地の転用には農地法で一定の規制がかけられています。
対象となる農地は?
すべての農地が転用許可の対象となります。地目が農地であれば、耕作がされていなくても農地性(農地として活用できる状態)がある限り農地として扱われます。
また、地目が農地でなくても、肥培管理がされていれば農地とみなされます。
一時的な農地転用は?
農地を一時的な資材置場、作業員仮宿舎、砂利採取場などとして利用する場合にも転用になり、許可が必要です。
農業用施設用地として転用する場合には?
温室、畜舎、作業場など農業経営上必要な施設に転用する場合には、その面積が200㎡未満であれば許可は要りません。
ただし、農業委員会への届出が必要です。
違反転用、転用許可どおりに転用しない場合には厳しい罰則
違反転用や、転用許可に係る事業計画どおりに転用していない場合は農地法違反ですので、農地等の権利取得の効力が生じないだけでなく、都道府県知事は工事の中止、原状回復などを命ずることができます。
これに従わない場合には、罰則(3年以下の懲役、または300万円以下の罰金《法人は1億円以下の罰金》)が科せられる場合があります。
農地法による許可申請には次のようなものがあります。
①農地法第3条による申請(3条申請)
「権限移譲により平成24年4月から県知事許可分が農業委員会許可となりました」
農地を耕作する目的で売買したり貸借したりする場合の申請で、令和5年度より経営最低面積(下限面積)は撤廃となりましたが、取得者あるいは借受者の耕作能力の有無等の確認は引き続き行います。
- 農業者年金加入者が経営移譲のため権利を移転あるいは設定する場合も3条申請が必要です
- 相続等により農地の権利を取得した場合でも、農業委員会にその旨を届出することが必要になります。
②農地法第4条による申請(4条申請)
土地所有者が自己使用のため農地転用する場合の申請で、この申請は県知事許可になります。
※ただし、申請地が農振法による農用地区域になっている場合は、同区域の除外申請を農林課へ提出され、許可後に申請手続きをしてください。
③農地法第5条による申請(5条申請)
農地転用することを目的として農地を売買したり貸借したりする場合の申請で、この申請は県知事許可になります。
※ただし、申請地が農振法による農用地区域になっている場合は、同区域の除外申請を農林課へ提出され、許可後に申請手続きをしてください。
④土地現況確認申請(非農地証明)
農地法の適用前に農地転用された場合の申請で、この申請は県知事の許可になります。
下記の場合が該当します。
- 現況が宅地であるものについては、家屋登記簿謄本、課税証明、その他農業委員会以外の公的機関が発行する証明書等により現況が、農地以外でなくなった事実及びその時期について照明できる場合。
- 災害より農地に復元することが困難であるとき。
- 林地の中に介在し長期にわたる耕作放棄に山林化し、農地に復元することが困難であるとき。(課税証明等で農地以外であることが証明できる場合)
⑤農地転用許可後の事業計画変更承認申請
農地転用許可後に何らかの変更があった場合の申請で、県知事の承認が必要です。
この申請は4条、5条によって県知事の許可を受けた後に転用事業者、または事業計画(転用目的等)を変更した場合に申請の手続きをしてください。
⑥買受適格証明(3条、5条が該当します)
競売に参加する場合の申請です。競売による農地の所有権移転については農地法の許可が必要なため、許可にならないものが競売に参加しては改めて競売をする不都合が生ずるために設けられております。
3条
農業委員会許可となり、令和5年度より経営最低面積(下限面積)は撤廃となりましたが、取得者あるいは借受者の耕作能力の有無等の確認は引き続き行います。
5条
この申請は県知事許可になります。農地転用を目的として農地を取得する場合。
*適格証明書の交付には申請からおよそ2ケ月はかかりますので、裁判所の入札日と申請締切日に注意してください。